書店に数多ある住宅雑誌を覘けば、すぐに見つかる吹き抜けのある家。

まさに千両役者です。

以前より建築家が好む意匠のひとつでしたが、最近は大手ハウスメーカー各社や

主に地方で活動する中小のハウスメーカーまで、好んで家づくりに取り入れています。

faproduce は2019年12月より活動拠点を少しづつ富山へと移行していますが

2021年の富山の冬は凄まじいものがあり、積雪は1mを遥かに超え、北陸の冬を思い知ったのです。

そんな大雪の中で ” 吹き抜けのある家 “ の TVCM が元気に放映されている様を観て寒さ倍増。

北陸の地でこんな家を作ってはいかん..と思うのです。

2F ホールから吹き抜けを臨む

開放感や採光の点で有利なことは言うまでもありませんが
階上に居る家族の雰囲気を感じることができる..など
吹き抜けには相応のメリットはもちろん存在しますが、それにしても冬は我慢の季節となります。寒さなどまったく気にしないと言うのなら、吹き抜けはあなたにとって最高のアイテムとなるでしょう。

© faproduce

吹き抜け、やめました。

吹き抜けに関するメリットとデメリットについては web 上にいくらでも情報があるので省略します。

一時期、faproduce は吹き抜けを好んで採用しましたが、採用には一定の条件があり

冬季、暖房に薪ストーブを使用する予定があるお宅に限定していました。

お世辞にも冬が暖かいとは思えない吹き抜けを採用するからには

より強力な薪ストーヴが有効と考えたのですが、考えが甘過ぎました。

以降、当社が吹き抜けを採用することは二度となくなったのです。

一年中温暖なハワイで居を構えるのなら

吹き抜けはそのメリットを最大限発揮するでしょうが、肌寒い季節が長い日本では

やはりメリットよりもデメリットの方が目立つことを学び

それ以降吹き抜けは faproduce では禁句となっています。

代替案はある。

吹き抜けの最大のメリットは室内空間に ” 華 ” が生まれること。これに尽きます。

吹き抜けを採用する理由はそれだけといっても過言ではないと思います。

室内を明るくしたいのなら、天井高を少し上げて窓配置に工夫すれば達成できるでしょうし

天井形状と間接照明などの照明計画に工夫を凝らせば、吹き抜けに負けないほどの

華のある場所になります。というように、吹き抜けの代替案は現に存在しますが

安易に華のある場所、演出効果をつくりたいとなれば

TVCM や住宅展示場で、吹き抜けのある家が持てはやされるのも頷けます。

良識。

初めて家づくりに臨む住まい手は、ある意味浮足立っているといえば失礼でしょうか?

意気揚々、半ば浮足立っている住まい手にとって演出効果抜群の吹き抜けは

購買意欲をそそるアイテムとしては十分以上でしょう。

でも、特に寒冷地における吹き抜けの採用について作り手は住まい手に対し

そのメリットとデメリットを詳細に説明することが義務であり良識のはず。

屋根の上に盛大に太陽光パネルを並べたり、電気自動車にスゥイッチするのも省エネですが

初期投資やその後の維持費を抑える事こそが、真の省エネと考える身にとっては

やはり個人住宅に吹き抜けを採用することだけは、この先も無さそうです。

併せてこちらもどうぞ。
our style 私たちの家づくり。

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